岡田銘木株式会社

銘木とは?

 [銘木] 床柱などに用いる、形・木目などが珍しく、趣のある木材の総称。「―店」。と広辞苑に記されています。
 現代では世界中の木材が輸入され、日本の住環境のなかに様々な《木》が存在しています。一般的に「銘木」と言うと和風のイメ−ジが強いのですが、それは日本古来からの建築・伝統の中で生まれた言葉「銘木」だからこその現代人の想像がそうさせているのではないでしょうか。近年、和風建築が西洋文化という時代に押し流され、減少の一途を辿っています。もちろん、全くの0(ゼロ)にはならないとしても洋風建築様式の中にほんの少しだけの"和"が存在するという現状です。
その洋風VS和風の中での銘木とは何も日本の四季の中で育った木だけが醸し出す"味わい"だけではないと思います。全世界に存在する樹木から希少価値(入手することが困難)の樹種を選出するのはさほど困難なことではないでしょう。ただ、希少価値=銘木というわけではありません。もちろん「趣のある」・「樹種独特の」といった、いたって曖昧な表現(個人差や文化・各国の建築様式の差、木の価値観等、いろいろありますが)を付け加えての銘木なのだと思います。
 本物の銘木とは?うーん、言葉で表現するのは難しいですね。入手することが困難な木、その希少価値で高価な品、という木は存在しますが、単にそれが銘木だと言うと間違っている様な気がします。個人の価値観で「これが銘木なのだ」という満足が一番の銘木なのではないでしょうか。
                     
                        文   章  岡田銘木株式会社 北名古屋工場 専務